ひょっこり投下。
63のような、6+3のような。
一応恋人同士な設定でどうぞ。
■ボーロ論争
タマゴボーロが好きだと日記に書いてあったのを読んだらしい。
俺の恋人はタマゴボーロを持参して楽屋にやってきた。
やさしい気遣いにきゅんと胸が鳴るも、すぐにそれは滞りを見せる。
問題は差し出されたその量。
「じゅんちゃん、その袋全部タマゴボーロとかいう冗談は言わなくていいからね」
「え?冗談も何も全部タマゴボーロやけど」
「ええええなにその量?!」
「近場のスーパーの棚、俺一人で空っぽにしてきた」
「ちょっ、自慢げな顔でそんなことを俺に嬉々として言わないでよ!」
「だっていのっちが好きだって書いてたから」
「好きにもほどがあるだろ?!お前なー『ハンバーグが好きですv』っつった日に100個くらいハンバーグ目の前に積み重ねられたようなもんだぜ?!」
「いや、俺が買ってきたのは20袋くらいだから」
「個数の話をしてるんじゃねぇよ!」
「今のは完全に個数の話だったと思うんだけどどう思う?」
「うん、完全に個数の話だったね」
「もーながのくんってばおかだの味方ばっかりしてー!」
ふて腐れてぷいっとそっぽを向けば、二人がひっそり笑う気配がして。
ちらりと視線をやると、おかだと目が合った。
「なぁ、受け取ってくれへんの?」
・・・そんなことを、上目遣いで言う。
大きな目に整った顔。
格好いいくせに何処か末っ子の可愛さも持ち合わせている。
可愛くて大好きな恋人を無碍に出来るわけも無く。
結局俺は「・・・いただきます」と大きな袋を受け取ることになった。
いや、受け取ろうとした。
しかし、それだけでは終わらないのがウチの恋人でして。
袋から手を離さないまま、にっこり綺麗に笑みを浮かべ。
「これ全部、俺が食べさせたるからな」
「はぇ?」
「もちろん口移しで」
「はぁ?!」
「ほら、好きなもんを食べながらキスするのって幸せ二倍でええやん。俺としてもこのタマゴボーロ分の回数キス出来るって言うのは男としてのステータスっていうかなんというかちょっと燃えるし」
「ちょ、ちょっと待てよ俺は、」
「受け取ったのはそっちやろ?」
「うっ、そ、それはそうだけどっ」
「あーあ。よっちゃんの負けー」
「ながのくんうるさいっ!」
とまぁ、こんな具合で。
キスのし過ぎで唇が腫れそうなことを心配しながらも、強ち嫌に思っていない自分に気づいて俺はこっそりと苦笑するのだった。
END
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いろんな意味で嵌められるよししこ。
13でも63でもやっぱりヒロス兄貴が必要だなぁとぼんやり思いました(笑)
兄貴の影響力はすさまじいな\(^o^)/