13にも24(というか最早42)にも取れるような、そんな短いお話です。
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寒い、と一言呟きが聞こえた。
どうしたの、と言う前に、なんだか冷たいものがもそりとベッドの中にもぐりこんできた。
そのまま、俺の身体に手足が絡んでくる。
どうやら暖を取ろうとしているようで、身体をもそもそと弄られた。
今更、それくらいのことで興奮はしないのだ、けれど。
珍しいこともあるもんだと思いながら、されるがままになっていた。
「なに、どうしたの」
「寒いんだよ」
「だからって、なんで俺?」
「なんか、あったかそうだから」
実際あったけぇし、と言う言葉は少しホッとしたような、気の抜けたような感じで。
その間にもどんどんと俺の体温は彼に奪われていく。
ぶるり、と身体を震わせると、ぎゅうっと力強く抱きしめられた。
「寒い?」
「・・・寒くなってきた」
「俺の所為?」
「他に誰が居るんだよ」
少しだけ不満をこめてそう言えば、彼はふーん、と小さく唸る。
反省しているのか、ただ考えているのか、それとも、ただ納得しただけなのか。
彼の思考を探っていた俺は、いつの間にか彼の唇が自分の耳元に近づいたことに、気づくのが遅れた。
「好き」
囁くような、低い、甘い声。
「好きだよ」
自分にだけ向けられている愛の言葉に、ぶわりと身体の熱が高まる。
「愛してる」
日頃なかなか与えて貰えない単語は、容易く俺の冷えた手足に熱をもたらした。
「・・・まだ、寒い?」
「・・・もう、寒くない」
「よかった」
俺ってすげーのな、と勝手に自画自賛している彼の腕に力がこもる。
触れている場所はほぼ、同じ温度。
もう、寒さなんて微塵も感じなかった。
END
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甘いのか、なんなのかジャンルがわからない話orz
42みたくなっても違和感がない件^^^^