風邪でノックアウトしておりましたヒルハですこにちわ(へこ)
これから新作をアップしようと思ってます。
多分素材探しから始めるのでちょっと時間かかると思われます。
あ、でもめんどくさくなったら素材無くなります←
そんなマイペースかつ適当なつくりで今日も頑張ります。
で、アップの前にちょっとした小話をば。
13長編で考えていたんだけど途中で止まってしまって放っておいてたSSです。
勿体無いので再利用。ビバリサイクル!(?)
パラレル戦争もの設定でまーさま既に居ませんのでご注意を。
ではでは、お手数ですが「ベリーショートストーリー」をクリックしてくださいませ。
■永遠の翼(13)
青い空に、所々浮かぶ雲。
燦々と照りつける陽の光が眩しくて、俺は目を細めた。
手には小さい花束と、あの人が好きだった安物の酒のビン。
仕事があったのだけど、休みを貰った。
今日は、行くところがあったから。
俺の家の傍。
海の見える小さな丘に、墓標がある。
その中に納められているのは、壊れた懐中時計ただ一つ。
これだけしか残らなかったのだと、説明された。
衝突の際、殆どが跡形も無く吹き飛ぶのだというから、仕方ないのだけれど。
それが酷く悲しくて、あの頃の俺はよく泣いていた。
「・・・アンタが居なくなってから、もう5年も経つよ」
そう、5年。
あの人が居なくても勝手に過ぎていった、5年の月日。
一瞬で世界の光を奪われた俺は、それでも未だにこうして生きている。
後追いをしようかとも考えたんだけど、あの人がめちゃくちゃ怒りそうだから止めた。
あの日から、彼の時は止まっている。
丁度5歳差だったから、今年でやっと同い年になったんだな。
手に持っていた花束を墓標に捧げ、酒の栓を抜く。
今の時代、安物だったこれも意外に貴重品になってきたんだよ。
探すの結構大変だったんだから、心して飲めよ。
そう思いながら、俺は墓石にそれをまんべんなく注いでいった。
酒のかかった石は、陽の光を浴びてキラキラと光り。
それが、美味しそうに酒を飲んでいた頃のあの人のようで、息を呑む。
「・・・さかもとくん」
名前を呼んだ。
返ってこないのなんて分かってるくせに、返事の無いそれに落胆したりして。
下を向けば、つん、と鼻の奥が痛くなる。
分かってるんだ、泣いたってどうにもならないことくらい。
理性ではそう思っていても、感情は抑えきれずにあふれ出す。
枯れるまで泣いたと思っていた。
俺は強くなったのだと、思いこんでいた。
でも、涙は枯れてなんてくれなかったし、俺は弱い人間のままだった。
どれだけ泣いても、喚いても、あの人は戻っては来ないのに。
俺はこの日だけ、必ず涙を流す。
「・・・っさかもと、くん・・・っ」
抱きしめてくれる腕も、慰めてくれる大きな手も、呆れたような声も。
俺の中にはこんなにもまだ、鮮烈に残っているのに。
なのに、あの人はもう、この世界には居ないのだ。
毎年、この日が来る度に思い知らされるその事実を、俺は未だに受け止められずにいた。
NEXT・・・?
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続く予定は多分無いですが←
こっそり死にネタも好きだったりします。
グロとかは苦手なので書けませんが、何となく心境を書くのが好きです。